
会社のゴミ箱図書館から借りだしてきて読みました。端的に言うとつまらない本だったなー。なにかストーリーというのか、状況が煮詰められていない。
この本は、短編小説が納められているのですが、その中に幻の虹があります。ちょっと引用してみます。ビアホールでのシーンです。
「それ想像じゃなくてさ、姉さんがママからアンケートを見せられて相談受けたんじゃないの」
佐紀の微笑みがさらに広がった。「うん。きみのたくましい想像力は認めてもいい。指摘の細部にも問題はなっかも知れない」
彼女はそういうと、ジョッキを大きくかたむけた。そして空になったジョッキを高々とさしあげ、大声でウェイターに追加のビールをオーダーした。
新しいジョッキが運ばれてきたとき、彼女はそれを無意識にとりあげながら「だから」といってこちらに向きなおった。「だからママの不倫の原因は、この私にもある。そう非難されていいの」
ビールを飲み干すまでの会話と、オーダーをして生ビールが届くまでの会話は連続しているのです。でも、ビアホールでオーダーして、新しいビールが届くまでどの程度の時間がかかるでしょう。飲みに行ったことがある人は容易に想像がつくでしょう。
この二人は姉弟で、両親が離婚することについて話しているのです。そんなに長い沈黙があるでしょうか。
絶対にない状況ではないと思いますが、一般的には、ビールをオーダーして、会話は再会し、ウェイターが新しいビールを持ってきたときは、会話が中断する。これが自然です。
そのような不自然な状況設定がたくさんある。でも、この作家は、直木賞を取っている。以前も私は読んだことがあるようです。そのときにはどのような感想を持っていたのかが分からない。
藤原 伊織(ふじわら いおり、本名:藤原 利一(ふじわら としかず)、1948年2月17日 – 2007年5月17日)は、日本の作家。男性。大阪府出身。 1995年、『テロリストのパラソル』で、史上初めて乱歩賞・直木賞を同時に受賞する。 2007年5月17日午前10時14分、食道癌のため東京都品川区の病院で死去。2005年には癌に侵されていることを公表していた。享年59。
テロリストのパラソルを読んだことがありました。あまり良いイメージは残っていないから、やはり私にはあまり合わない作家のようです。