Archive for the '世界の名作(読み直し)' Category

老人と海

有名な本ですから、読んだことはなくてもタイトルはご存知かと思います。

どこで見たのかは忘れましたが、翻訳をボロッカスに書いている感想がありました。肝心の誰の翻訳をそういっているのかが思い出さないのですが、「おとっあん」はないだろうってことだったけれど、確かにこれはちょっと引っかかりますね。翻訳が古いとか新しいとかではなく、漁村の老人を大事に思っている語句普通の少年が使う言葉としては、違和感がありますね。
どうも落語の長屋しかイメージできない。

そんなことはさて置いて、とにかくかっこいい老人の物語です。緒方拳か高倉健って同じけんでも明確に高倉健です。どちらも老人の役を雰囲気よくやっていましたが、これは緒方拳がやると雰囲気が違うでしょうね。

じゃ、こんな老人が身近にいたらどうなんだろう。きっと自分の世界をきちんと守っていて、人を寄せ付けないところがあり、付き合いづらい老人なのではないでしょうか。
でも、自分にない姿ですから、軟弱サラリーマンとしては憧れますね。

実は読んだ記憶はまったくなかったのですが、初めて読んだにもかかわらず、この先どうなっていくかは知っていたのです。教科書か何かに出てきて、読んでいたのでしょうか。いずれにしても、ストーリーとしては思ったとおりの流れで、どんでん返しとかはまったくない。淡々と流れていくときの中に、読んでいる自分も引き込まれていきます。

付き合いづらいといったら、イチローもあまり友人に持ちたいタイプじゃないなー。奥さんはきっと大変じゃないのかな。

さすがに世界のベストセラーの本です。集中して読めば数時間で読めるでしょう。ぜひ読んでください。

雪国

言うまでもなく川端康成の雪国です。前回読んだのはいつのことだったのでしょう。まったく覚えていません。

ノーベル賞を取った高名な作家の代表作の一つだと知って読んだのです。そうなんですよね。でも、そのことを知らないで、なんとなく手にしたら、こんなに薄い本だけれど、最期まで読んだかどうかは自信がありません。

なるべく丁寧に、ゆっくり、一言一言を大事に読んだので、テンポが悪く読んだ可能性もありますが、はっきりいうと面白くない。もう一度読み直そうという気にはなれませんでした。

なにが原因なのでしょう。使われている単語が馴染めないこともあるでしょう。女性の言葉が、日本語の正しい女性言葉だから、それは完全にいまは使われていないために、それが馴染めないこともあるでしょう。

主人公である島村の生活感のなさもなんだかピンと来ない原因でしょう。親の財産で無為な生活をしているとなっていますが、その財産がなんであり、家族構成がどうなっているのかが分からないと、彼のものの考えがどのような背景にあるのかが分からない。

情景の描写がすらばらしいとされていますが、どうも冗長に感じられます。駒子と葉子の関係もなんだかよく分からない。終わり方は唐突だし。ページが抜けていると思うほど。

ということで、私としてはまったく面白くもなんともない小説でした。期待が大きすぎたかな。

パール・バック 大地

詳しくは、ここに書いてあります。

って、決まり文句の様な気がしたから、そう書いたのですが、あまり詳しく書いてあるわけじゃない。紹介しているのは、ウィキペディアのページなのですが、あっさりとしたあらすじ程度しかない。

だから、ご存じない方は一応ご覧ください。

ということで、粗筋などの紹介はしません。でも、あれだけ世界のベストセラーになった小説なんだから、もっとくわしいことがかかれていると思ったの、残念なことです。

中国の清王朝が倒れて、中華民国による革命が進行し、中華人民共和国が生まれそうになる時代背景での、まずしい農民だった主人公のサクセスストーリーとその子孫たちの生活を描いているのです。私はこの小説を読むのが、3度目か4度目になるはずです。初めて読んだのは、高校の頃(ひょっとすると中学だったかもしれないが)、たった一日で読み終わりました。もちろん朝から夜までかかりましたが、日当たりがいい和室の部屋で読んだのを覚えています。

記憶では、中国で育ったアメリカ人であるパールバックが、愛する中国の農村生活とそこで生活する人たちを描いていると思っていました。でも、今回は、まったく逆の印象を持ってしまいました。彼女は中国を憎んでいたのではないかって。

主人公が成功をすると、多くの金持ちがそうであるように第二夫人を娶ることになるのです。若い頃に読んだ記憶では、この辺りのシーンで引っかかることはまったくなかった。ところが、今回は、この辺りに来ると急に読むスピードが遅くなってしまいました。
不快感を覚えるのです。いまさら、貞操観念がどうだって思う歳でもないので、そのようなことではないと思うのですが。

一つの答えは、その成功した主人公や、そのようなことができる社会背景を羨ましく思ったのかもしれませんが、もしそうなら、このようにざらついた気分じゃなく、明るい嫉妬心だと思うのです。

また、主人公の孫の一人のアメリカでの生活を最後に描いていきます。彼のあまりにも浅はかな考え方も苛立ちを覚える。大好きな小説だったはずなのですが、どうもいまの私には、この小説は駄作にしか見えないようです。

世界の名作を読み直す試みの第一回は、どうも失敗に終わったようです。次は、川端康成の伊豆の踊り子にトライをします。これは短い小説ですから、あっという間に読み終わると思います。でも、記憶としてはあまりいい印象がない。