Archive for the '本(読書)' Category

告白

いま松たか子が主演している評判の映画の原作・・・だそうです。

実は、そのことを知らないで注文をしました。何で読む気になったのか。たぶん、アマゾンから来たメールで、興味を持ったのでしょう。なんだかあっという間に読み終わりました。

衝撃の救いようがない結末・・そんなことはなかったなー。なんと言うのかな、宮部みゆきの模倣犯を読み終わったときに感じた、絶対にこの作者の小説は二度と読まないと思うほど感じた不快感、いやそれだけのめり込んで読んだのですが、それがありません。

なんだかさらりと読み終わりました。結末も私の予想とは異なっていました。あの女生徒が何かの事件を引き起こし、それが次のストーリーにつながって終わる、そのように思っていました。
でも、この終わり方でも続編は十分書けますね。

文体は一人称で書かれています。いや、ずっとそうではなく、節ごとにその主人公は変わるのですが、ほぼその文体は維持されてる。だから、状況説明はなく、ひたすら主人公の語り言葉のみで続いていきます。そこが背景が十分に見えないために物足りなさを生む反面、分かりやすさを生んでいるようにも思います。

たまたま最近話題(もうあまり最近でもないか)になっているケータイ小説を垣間見ることがありました。これを小説というのだろうか。読み続ける忍耐が私にはできなくて、結局5分ほどで諦めてしまいました。

その目にしたものが、典型的なケータイ小説かどうかは分かりません。でも、よくこんなものを読む気になり、お金を払う気になるなー。

それと似たような雰囲気(あくまで雰囲気です)を感じたんです、告白には。暇つぶしには最適ですね。たぶん、ちょっと長めの通勤をしている人には、往復の電車の中で読み終わってしまうでしょう。でも、家で椅子に座って読む本ではないように思います。

しかし、本の表紙を見るとずいぶん賞を取っているんですね。最近はこの手の本が受けるのかな。

老人と海

有名な本ですから、読んだことはなくてもタイトルはご存知かと思います。

どこで見たのかは忘れましたが、翻訳をボロッカスに書いている感想がありました。肝心の誰の翻訳をそういっているのかが思い出さないのですが、「おとっあん」はないだろうってことだったけれど、確かにこれはちょっと引っかかりますね。翻訳が古いとか新しいとかではなく、漁村の老人を大事に思っている語句普通の少年が使う言葉としては、違和感がありますね。
どうも落語の長屋しかイメージできない。

そんなことはさて置いて、とにかくかっこいい老人の物語です。緒方拳か高倉健って同じけんでも明確に高倉健です。どちらも老人の役を雰囲気よくやっていましたが、これは緒方拳がやると雰囲気が違うでしょうね。

じゃ、こんな老人が身近にいたらどうなんだろう。きっと自分の世界をきちんと守っていて、人を寄せ付けないところがあり、付き合いづらい老人なのではないでしょうか。
でも、自分にない姿ですから、軟弱サラリーマンとしては憧れますね。

実は読んだ記憶はまったくなかったのですが、初めて読んだにもかかわらず、この先どうなっていくかは知っていたのです。教科書か何かに出てきて、読んでいたのでしょうか。いずれにしても、ストーリーとしては思ったとおりの流れで、どんでん返しとかはまったくない。淡々と流れていくときの中に、読んでいる自分も引き込まれていきます。

付き合いづらいといったら、イチローもあまり友人に持ちたいタイプじゃないなー。奥さんはきっと大変じゃないのかな。

さすがに世界のベストセラーの本です。集中して読めば数時間で読めるでしょう。ぜひ読んでください。

ミレニアム3

もうこの本は最高ですね。ひたすら面白い。読んでいて、場面場面が目に浮かんできます。ただ、残念なのが、この小説はスウェーデンの作家の手になるものですから、登場人物の名前が難し。その名前がもたらすイメージって、色々あると思うのですが、それがまったく出た来ない。

いや、作者が準備しているその人物の描写は実に細かくされているのです。だから、背格好や年来や性別は確かに間違いなくわかります。ただ、過おばちゃんとしたイメージが私の中に出てこないのです。

会えてけちをつけるとするとこれだけです。

あとは読んでいて、どんどん進んでいくのがもったいなくて。あ、というのは、この作者は、すでに亡くなっているので、続編が書かれることは100%ないのです。草稿が残っているとの記事もありましたが、それをベースに出てくるものはやはり贋作だと思います。だから、読み終わった瞬間にすべてを読み終わったことになるのです。

多少、人生観の押しつけがましさがありますが、でも純粋に娯楽小説として堪能できるでしょう。

もう一つの問題は、全部読むとけっこうな値段になることでしょうか。1700円が6冊ですから、1万円を超えますね。

ミレニアム2

知人から面白いと紹介されて読み始めた本です。ほとんど通勤電車の中でしか本を読んでいないのですが、おかげで通勤時間が短いこと。

背中にドラゴンのタトゥーを入れた女性調査員リスベットにたたきのめされた彼女の後見人ビュルマン弁護士は、復讐を誓っていた。ビュルマンはリスベットの過去を徹底的に洗い、彼女を心の底から憎む人物を探し出した。彼はその人物と連絡を取り、リスベットを拉致する計画が動き始める。その頃、月刊誌『ミレニアム』の発行責任者ミカエルらは、重大な決断をしていた。ジャーナリストのダグとその恋人ミアが進める人身売買と強制売春の調査をもとに、特集号を刊行し、書籍を出版することを決定したのだ。ダグの調査では、背後にザラという謎の人物がいるようだった。旅行先から帰ってきたリスベットもダグの調査を知り、独自にザラを追い始めた。だがその矢先、彼女の拉致を図る者たちの襲撃を受けた!話題沸騰!今世紀最大のミステリ『ミレニアム』三部作、激動の第2部に突入。

これは、BOOK」データベースからの引用です。楽天ブックスのユーザー・レビューを見ても、手放しで賞賛されています。確かに抜群の面白さではあるのですが、困ったことが一つ。

この小説は、スウェーデンで書かれたものですから、当然のことながら名前がまったく馴染みがない。だから読み進んでいて、出てくる名前が誰であるかがぴんと来ないことが何度もあります。これは、私だけのことではないようで、しおりのような紙に登場人物の一覧が印刷されています。

とにかく面白いには違いはないのですが、ちょっと値段がね。1冊1700円で6冊もあるのですから。

世界で一番パパが好き!

監督:ケヴィン・スミス
出演者:ベン・アフレック、 リヴ・タイラー、 ラクエル・カストロ、 ジョージ・カーリン
収録時間:101分
レンタル開始日:2005-11-25


Story
『チェイシング・エイミー』の監督・主演コンビ、ケヴィン・スミスとベン・アフレックが贈るハートウォーミングドラマ。愛する妻に先立たれたシングルパパと7歳の娘の親子の絆を爽やかに描き出す。ジェニファー・ロペスらトップスターが特別出演する。 (詳細はこちら

ストーリーそのものはありふれた、そうなるよねと思った通りに進行していく。たいしたシナリオじゃないよねと思うのですが、見終わった後に何となく拍手をしたくなる映画でもあります。

きっと東山の金さんが好きな人が、いつものストーリーで拍手するのと同じ心境かもしれません。そう思わせるのはなぜなんでしょうね。破綻がないストーリー(逆に言えば意外性も何もないありふれた)の安心感、揃った役者がそれを生み出すのでしょう。日本のアイドルで固めた下手な映画では無理な雰囲気です。

あかちゃんの撮影はずいぶんたくさんのフィルムを使ったのでしょうね。まるで赤ちゃんがシナリオを読んで理解をして演技しているかのようです。

ぽすれんのレビュー評価は3にしか過ぎないのですが、ざっと見たコメントは好意的なものばかり。心打つ超巨編ではないけれど、でも良い映画でしたと言うところでしょう。

1時間半ちょっとの映画ですから、ちょっと余った時間に見るのに適しているでしょう。

女たちのジハード

ジハードって、聖戦のことのようです。タイトルからてっきりイスラムのどこかの国で、男たちとともに戦っている女の日々やその考え方、生き方を描いたノンフィクションかと思って手にしました。

よく見ると直木賞受賞作品と書かれています。直木賞って、

各新聞・雑誌(同人雑誌を含む)あるいは単行本として発表された短編および長編の大衆文芸作品中最も優秀なるものに呈する賞(応募方式ではない)。無名・新進・中堅作家が対象となる。

なんだそうですから、ノンフィクションであるはずがなかったのです。

夜、ベッドの中で読んでいましたが、なかなか楽しめました。文体が読みやすいのかな。まー、絵に描いたような大衆文芸作品なのかもしれません。

ほんのちょっとした出会いで、自分の人生を左右させる流れに乗ることがあるのかなと不思議に思います。でも、キムタクが整備士を演じたドラマが人気が出ると、整備士を志す人が増えたと聞くと、そんなこともあるのかなって気もします。

あえて考え込む小説ではありません。それが大衆小説といわれるゆえんかもしれませんが、楽しめる小説です。

流星の絆

新聞の広告で昨年の売り上げナンバーワンと書かれていましたので、読んでみることにしました。いまこの本の帯をよく見ると、すべての本で一番売れたというのではなく、例えば日販のフィクション部門での売り上げと言った限定付のようです。

実績がある作者ですから、それなりに面白いかなと思ったのですが、まー面白いと言えば面白い。私はいつも電車の中で本を読むのですが、横浜駅に着く前に本から音楽に切り替えています。そこから先の電車が混むので、そうしています。これを読んでいると、あ、もう横浜駅だとあわてて本を閉じていましたので、それなり以上に楽しんでいたのでしょう。

ただねー。結末がちょっとね。人に優しい小説と言えばまったくそうだと思うし、人はそうあって欲しいって願いもその通りだと思います。

でも、サスペンスものとしてはこれで良いのだろうか。犯罪者に対してそんなに優しくて良いのかなーって。いや、犯罪者がこれだけ善意でいてくれるのなら、別にそれでかまわないのだけれど。でも現実はそうじゃないですよね。

と言うことで、心温まるストーリーというのはちょっと違うかもしれませんが、人って良いねって思える話ですから、その手の話が好きな人にはどうぞおすすめです。

人類進化99の謎

新聞広告を見て、タイトルだけで読みたくなって、注文しました。

予想通り病み易い本ですが、ずいぶん人類の発生に関しては、知らないことが増えていることを思い知らされました。たぶん、書かれている事の多くは、新聞発表されているのでしょうけれど、その多くは見過ごしているんですね。

ネアンデルタール人が埋葬をし、死者に花をささげていた証拠があるというのは、最新の知識としてもっているものだと思い込んでいたら、その後の調査で類似のものが見つからないために、懐疑的に考えられているそうです。発掘したイラク人作業員に着いていた花粉の可能性があるというのです。なんだか夢がない話になっているのです。

見開き2ページで一つのテーマを説明していますので、通勤電車の中の読み物としては最適です。

目次の一部を紹介すると、

1 最初のヒトと猿人
  人間とはどんな動物なのか
  直立二足歩行のメリットは何か ほか
2 ヒト属、世界に飛躍する
  脳はいつ、どうして大きくなったのか
  石器と肉食の関係
  ホモ・ハビリスとは何なのか ほか
3 ホモ・サピエンスとネアンデルタール人
  ネアンデルタール人とはどんな人類なのか
  ヒトはいつから言葉をしゃべれるようになったのか ほか
4 それからのヒト属
  「人種」の起源はいつか
  オーストラリアと新大陸、どちらの植民が早かったのか ほか
5 ヒトの不思議をさぐる科学
  白人の肌はなぜ白いのか
  脳の大きさは絶対なのか ほか

なんとなく読みたくなりませんか?

ローマ人の物語(1) ローマは一日にして成らず

塩野七生さんの膨大な本が出版されていることは知っていましたが、日本人でこれだけの本を書くとなると、なんとなく凄いおばさんなんだろうと敬遠をしていました。

たまたま、bローマから日本が見える/bって本を読み、私のイメージは間違っていた、ずっと面白い話だったので、読み始めた次第です。

しかし、ローマは狼に育てられた兄弟によって建国されたって知識はありましたが、まさかならず者、ホームレス(それは言いすぎかな)の集団が築き上げた国家だったとは。

分厚い本は嫌気がさすのが普通ですが、いったん手をつけると楽しめます。

99・9%は仮説


 最近、貧乏になったのか、暇なのか、同じ本を2度読むことがあります。たぶん以前取っていた経済雑誌の購読を止めたから、本の数が足りなくなった所為かもしれません。

この本も過去に読んでいたのですが、今週になってまた読み始めました。中身は完全に忘れていますね。出だしでは飛行機が飛ぶ原理について、ちゃんとした説明がされているものの、厳密には仮説にしか過ぎないという衝撃的なことからスタートします。

 次に、星の動きに関する考え方の変化などですが、このあたり(といっても始まりに近い部分です)になると世の中仮説で成立していますよって話ではなく、それらの理論の解説に終始します。

 世の中に信じ込まれていることは実は仮説にしか過ぎない、本当はあやふやな世界ですよって紹介がたくさん出てくるのかと思ったら、その面はあまり期待できません。

 でも、結構示唆に富んだ本です。仮説ということより、世の中の多くの人が信じていることがひっくり返るような新しい考え方はいろいろ生まれているが、そのためには古い仮説があって、それのどこかがおかしいと気づいた人間がいるから新しい考え方が生まれてくる。もともとの仮説がいい加減であれば、誰もその仮設を打ち壊そうとしないので、新しい考え方は生まれないというのです。

 ん、この文章そのものがわかりづらいですね。